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Archive for October, 2007

教科書通りにはいきません。

Monday, October 22nd, 2007

 過去にお産を経験していると子宮蓄膿症にはならないといった噂があるようですが、ここのところ手術させてもらっている症例ではこの噂が当てはまっていません。当院で過去2回帝王切開にて出産しているチワワが、お腹が張っているということで来院されました。食欲は何となく落ちているということで超音波を当ててみると・・・・、ずばり教科書に出てくるような典型的な子宮蓄膿症の像でした。気がついたのが早かったせいか血液検査ではWBC・BUN・CREAいずれも正常値で、即手術を行い次の日には見違えるほどの食欲になり無事に退院することが出来ました。もう一つの症例でも過去に自然分娩で出産している子も同様に血液検査では大きな異常はなくとも子宮蓄膿症でした。
 よく勉強されている飼い主さんにとっては“もう知っているよ”ということだとは思いますが、子宮蓄膿症を診断するに当たって必要なものは 1)レントゲン検査、2)超音波検査、3)血液検査ではないでしょうか。これら3つの情報を総合的に判断して診断を下すべきでしょう。子宮蓄膿症の時は食欲が落ちると言われていますが、ぎりぎりまで食べていた子もいますし・・・。ここから先は子宮蓄膿症の子宮を摘出した写真をアップさせていただきます。刺激が強いので気の弱い方はここまでに・・・・。

終末医療とは?

Sunday, October 7th, 2007

 始まりがあれば必ず終わりもある。楽しい時間を過ごさせてくれるペットにも寿命を迎えるときが来ます。自宅で穏やかに最後を迎えることができるペットもいれば、事情により病院でお亡くなりになるペットもいます。重たい書き出しですが、先日まで当院には2頭の重病ペットが入院していました。共に腎不全の末期状態で、点滴をすることで何とか身体を維持できているような状態です。点滴をやめてしまったら・・・おそらく数日と身体はもたないでしょう。
 その入院中の飼い主さんから1つの申し出がありました。“このまま入院させておくことがこの子にとって幸せなんでしょうか・・・。”難しい選択だと思います。病気や症状によっては快方に向かう治療ではなく、現状維持あるいは悪くしないための延命治療であることもあります。腎不全も末期の場合、何とか生き存えさせているということにもなります。今回は家族の総意ということで点滴をやめ、住み慣れた自宅で経過を見守りたいという申し出を受け入れ退院させることとなりました。あれから2日、その子は特に苦しむことなく眠るように亡くなったそうです。
 終末医療のあり方とは・・・・・なかなか難しいものだと思います。これがBESTと言えるものはありません。けれど本人が苦しまず、飼い主さんが納得できる一番の方法を導き出してあげることができればそれが一番いい医療なのでは・・・。
辛く寂しいことですが、それを決めることができるのは家族である飼い主さんだけだと思っているのですが皆さんはどう思われますか。